利尻山 携帯トイレの使い方看板
今年2012年の8月に北海道にある利尻島という一周約60キロ・人口約3000人という小さな島の山、日本百名山にも白い恋人のパッケージにも選ばれている標高1721mの利尻山に今回依頼され制作した携帯トイレの看板を設置しに行きました!
始まりは昨年の9月、北海道旅の道中での利尻山登山の際に登山道整備をされている方に声をかけていただき看板を制作する事になりました!
大好きな山に自分の描いた看板が設置される!!国立公園の中に!?
これは宝くじを当てるよりすごいことじゃないのか!?と一人興奮して一年間先方さんと色々やりとりをした中、完成しました!
今回看板を6枚作成しました。設置するといっても場所は山の上!現場までいくのに山をのぼらないといけません!今回は以前環境省アクティブレンジャーとして働き今年、独立して会社を立ち上げた、看板を依頼していただいた岡田さんとスタッフのJCさん。林野庁GSSのスタッフさん2人と作業をしました。
現場につくまでの山道が大変で…現場についてもちょっとでも気を抜けない作業!
本当にスタッフのみなさんに脱帽です。でもさすがプロ!みなさん楽しそうに作業する場面も♪
アクティブレンジャー
http://hokkaido.env.go.jp/about_activ.html
GSS
http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/policy/business/gss/index.html
山に設置されている携帯トイレブースです。こんな立派なトイレが設置されているのは北海道の数ある山でも利尻だけです!
ほとんどはブース自体もなくそこらへんでどうぞという山が多いです。
こちらは知床羅臼岳の携帯トイレブースです。
各トイレブースの中に看板を設置していきます!
こんなかんじに。
木の看板を設置できないFRP制ブースには印刷し、ラミネートした紙を設置しました。
利尻島や北海道の高山植物、エゾノツカザクラの形をイメージした男の子と利尻に生息しているシマリスとがなかよく携帯トイレの使い方を説明しているイラストにしました!男の子の前髪やおでこはツカザクラより利尻山の形に似ているんじゃない?と島の人にいわれたり!そんな発見もとてもうれしかったです☆
山のイラストの現在地マークは利尻島で夏、コロニーをたくさんつくるウミネコにしました!手作り感をだして欲しいということで木のパネルはすべて手描き!国立公園に設置するということもあってやり過ぎには注意しました。
看板を設置した時季は高山植物のピークはすぎていましたが、それでもすてきな植物たちに出会えました。
山の景色もとっても癒されます。
みなさん携帯トイレはご存知ですか?
ホームセンターや登山用品店でみかけた方も多いと思います。
車の渋滞や緊急事態に使うもの、私はここに来るまではそんなイメージを持っていました。
なぜ山で携帯トイレを使用しないといけないのか?
この利尻山では登山客が野でトイレをした事によってこの山でしかみれない貴重な植物たちが失われそうになっていたからです。
7年前からこのトイレブースが設置されました。
利尻登山には3つのルール、「利尻ルール」というものがあります。
・携帯トイレを使用する
・ストックにキャップをつける
・植物の上に座らない、踏み込まない。
登山者の数が増え、山がどんどんくずれているのが現実です。利尻山を登った方はわかると思いますがくずれている事が原因で山頂に近づくほど本当に足の踏み場が悪い道が続きます。ふと休憩している時もボロボロとくずれる音も聞こえてきたりしています。
これは去年とった写真なのですが、人間の頭の上の土が本来の道の高さです。こんだけくずれていることにゾッとしました。
岡田さんJCさん、環境省の方、林野庁の方はその崩れてきている山をこれ以上くずれないようにする為に登山道整備をしているのです。
きっと利尻山に登ると毎日のように登山道整備をしている光景が見れると思います。
GSSの方に聞いた話、
道を治していると登山客の方が「通りやすい道にしていただいてありがとうございます」という方がいる。でもこの道を作っているのは、何も登山者のためにつくっているのではなくて、利尻山がこれ以上壊れないようにしている為なんですよ。
人間ほど自分勝手な動物はいないです。とおっしゃっていました。
最近は登山ブームもありマナーの悪い登山客もみかけます。
百名山をまるでスタンプラリーのようにまわる登山客、一回登ったからもう登らない、そんな人にこの山にどんな素敵なところがありましたか?なんて聞くと答えれなかったりするんです。旅中にそんな会話に遭遇し、すこしさびしくなった事もありました。外国に行くと入山許可が必要だったりする山も多い。3000m以上の山が20ほどもある日本で規制がある場所なんてほとんどない。かといってきびしくマナーを決めてしまうと人間と自然との距離が遠ざかってしまうのでは?と難しいところ。やっぱり登る人にとって山に対しての思いが一番大切だと思います。
登ったからにはその山のいいところたくさん見つけて山に感謝の気持ちを持って欲しいです。今回お話を聞いて私ももっともっと大切にゆっくりじっくり登山をしようと思いました。
看板を設置している時にこんなTシャツをきている方に出会いました!なんとミラクル☆
羅臼のレンジャーさんがどんな整備をしているのか視察しにきたりもしていました。
そんな山を守っている人たちのおかげで一年前来たときになかった立派な道ができていました!それでもまだまだ治せていないところがいっぱいです。
私も今回はほんの少しお手伝いしました(もしかしたら邪魔しにいったみたいなもんだったかも笑…)
大きな資材はヘリコプターで運搬し、小さなものはかついで登る!(小さいっていってもそれでもいい重さなんですよ!)
本当にハードな仕事です。
今頃利尻山はすっかり雪山になっているでしょう。
雪の中で冬眠する携帯トイレ看板。どうか保存状態よく来年もその先もずっと使用できますように☆
みなさまももし利尻山に登る事があれば、携帯トイレ看板をみて携帯トイレを使ってください!どうぞお気をつけて!たのしい山旅を!
2012-12-12 21:41
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いっぱい描いたねー!!!ヾ(´・Д・)ノ
そんな機会に巡り会うマミは、やっぱ何か持っとるね!!!
いつか実際に見に行きたい〜〜〜!!看板も利尻の植物も!
by さかうえもえ (2012-12-14 11:54)
かわいい===!!見に行きたいです(^^)
by TANICHO (2012-12-21 00:25)